企業概要
Verizon Communications Inc.(VZ)は、アメリカ合衆国に本拠を置く世界有数の通信企業であり、広範な通信関連サービスを提供しています。同社の事業は主にワイヤレスとワイヤラインの二つのセグメントに分けられます。ワイヤレスセグメントでは、Verizon Wirelessを通じて、高品質のモバイル通信サービスを提供。全国的なネットワークカバレッジとともに、データ通信や音声通信サービスも充実しており、5G技術への積極的な投資が行われています。ワイヤラインセグメントでは、固定回線電話、ブロードバンドインターネット、デジタルテレビサービスなどを提供しており、特に光ファイバーネットワーク「FiOS」は高速インターネット接続とクリアなテレビ画質で高い評価を受けています。また、企業向けにはクラウドベースのソリューションやセキュリティサービス、ネットワークインフラストラクチャの提供も行っており、ビジネスのデジタル化を支援しています。Verizonは、技術革新にも積極的で、AI、IoT、ビッグデータ解析などの最新技術を活用して新たなビジネスモデルを開発中です。これにより、顧客にさらに最適化されたサービスを提供すると同時に、企業の運営効率も向上させています。また、社会貢献活動にも力を入れており、教育支援プログラムや災害時の通信支援など、社会的責任を果たすことにも注力しています。
現在株価 | 現在値40.490(04/19 19:00) |
時価総額 | 170,463百万USD |
自己資本比率 | 24.30% |
ROE | 12.70% |
PER | 14.7倍 |
配当利回り | 6.50% |
株価

直近10年での株価推移

チャートでもわかるように株価での値上がり益を狙うような株ではないかと思います。
売上構成比

Consumer | 101,626 | 75.90% |
Business | 30,122 | 22.50% |
Corporate and other | 2,479 | 1.90% |
Eliminations | -253 | -0.20% |
総契約者数は 1億4,000万人を超えており、消費者の需要により利益をあげております。
業績推移

バフェットコードより引用し、不足してる部分はマネックス証券より引用しております。
売上高が上昇しているが粗利益率、営業利益率、純利益率は横ばいと言って良いような数値になっております。
やはり成長企業というよりかは配当狙いの銘柄なのでしょうか?
株主還元

配当利回りが高く配当性向も高めです。
キャッシュフロー推移
決算期 ▲ | 営業CF ▲ | 投資CF ▲ | 財務CF ▲ | 現金・現金等価物 ▲ | フリーCF ▲ |
---|---|---|---|---|---|
2014/12 | 30,631 | -15,856 | -57,705 | 10,598 | 13,086 |
2015/12 | 38,930 | -30,043 | -15,015 | 4,470 | 11,213 |
2016/12 | 22,715 | -10,983 | -13,322 | 2,880 | 5,122 |
2017/12 | 25,305 | -19,372 | -6,734 | 2,079 | 7,475 |
2018/12 | 34,339 | -17,934 | -15,377 | 3,916 | 16,252 |
2019/12 | 35,746 | -17,581 | -18,164 | 3,917 | 16,909 |
2020/12 | 41,768 | -23,512 | 1,325 | 23,498 | 21,450 |
2021/12 | 39,539 | -67,153 | 8,277 | 4,161 | -28,343 |
2022/12 | 37,141 | -28,662 | -8,529 | 4,111 | 10,401 |
2023/12 | 37,475 | -23,432 | -14,657 | 3,497 | 12,912 |
2023年第4四半期のVerizonの財務(IRより抜粋)
- 収益性: 1株当たりの利益は前年同期の1.56ドルから大きく減少し、(0.64)ドルになりましたが、特別項目を除く調整後EPSは1.08ドルで、2022年第4四半期の1.19ドルに比べてわずかに低下しました。2023年通年では、調整後EPSは4.71ドルで、前年の5.18ドルより低下しています。
- 営業収益: 第4四半期の総営業収益は351億ドルで、前年同期比0.3%減少しました。一方で、ワイヤレスサービス収益は194億ドルで3.2%の増加を記録しました。
- 損失と特別項目: 純損失は26億ドルに達し、前年同期の純利益67億ドルと比較して大幅に低下しました。この損失には、58億ドルののれん減損費用など、特別項目が大きく影響しています。
- ブロードバンドとワイヤレス成長: ブロードバンド純増数は413,000件で、特に固定無線が好調で、全増加数の約91%を占めました。Fios Internetは純増数55,000件で、少し減少しています。
- 債務と投資: 年末時点での無担保負債総額は1,285億ドルで、前四半期比で21億ドル増加しました。2023年の設備投資は188億ドルで、前年から減少しましたが、フリーキャッシュフローは187億ドルに増加しました。
- 展望: 2024年には、ワイヤレスサービス収益の増加率が2.0%から3.5%、調整後EBITDA成長率が1.0%から3.0%、調整後EPSが4.50ドルから4.70ドルの間であることが期待されます。資本支出は170億ドルから175億ドルの範囲です。
見解
以上をふまえるとVerizonの2023年第4四半期の報告にはいくつかの注目すべきポイントがあります。
- 利益減少と特別項目の影響: 2023年第4四半期の1株当たり利益が大きく減少したのは、のれん減損やその他特別項目によるものが大きいかとおもいます。これは、市場や経営戦略に対する評価の変化を反映している可能性があり、将来の成長戦略において再調整が必要であることを示唆しています。
- ブロードバンドとワイヤレスの成長: 固定無線サービスとワイヤレスサービス収益の増加は、デジタル化が進む社会において重要な成長要因です。特に固定無線サービスは、新たな市場ニーズに応える形で拡大しており、Verizonの技術投資が実を結んでいることが見て取れます。
- 資本支出の削減とフリーキャッシュフローの増加: 設備投資の削減と同時にフリーキャッシュフローが増加している点は、効率的な資本管理が行われている証拠です。これにより、将来の不確実性に対して柔軟に対応できる財務体質が整っていると言えるかと思います。
- 将来展望: 2024年に向けた展望では、ワイヤレスサービス収益の増加とEBITDAの成長が期待されていますが、これは市場の激しい競争と技術進化の中でどのように差別化を図るかがカギとなります。また、調整後のEPSの予測も、今後の市場環境や経済全体の影響を受けるため、警戒を怠らない必要があります。
VZの展望
Verizon のネットワーク インフラストラクチャとテクノロジーへの投資は、電気通信業界でのリーダーシップを維持するための戦略的ビジョンの証です。 5G テクノロジーの展開によりネットワークの高密度化により、ファイバーベースのソリューションへの移行に重点を置くことで、Verizon は消費者と企業の進化するニーズに同様に応える有利な立場にあります。これらの投資は、同社のネットワーク品質とサービス提供を強化するだけでなく、通信部門全体の成長と競争力にも貢献しこれからのAI技術発展にも欠かせない存在になるかと思います。
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