逆業績相場に強い一般消費財であるPGを調べてみました。
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企業概要
プロクターアンドギャンブル(P&G)は、世界的に有名な一流の消費財企業です。創業から180年以上の歴史を持ち、日常生活に欠かせない商品を販売している企業です。
売上構成比は以下の通りです。
- Fabric & Home Care 27,556 34.40%
- Baby, Feminine & Family Care 19,736 24.60%
- Beauty 14,740 18.40%
- Health Care 10,824 13.50%
- Grooming 6,587 8.20%
- Corporate 744 0.90%

株価および業績推移



販管費、営業利益、純利益率、EPS、ROEなどの主要な指標を詳しく検討し、企業の課題パフォーマンスを把握してまいります。
売上高と利益率の推移: 過去10年間の売上高推移を見ると、2012年の$83,680から2022年の$80,187まで、若干の変動があります。粗利益率は継続して50%前後を維持しており、安定性を示しています。
販管費と営業利益: 販管費は年々増加しており、2012年$26,421から2022年$20,217に減少しました。販管費率も減少し、64%から53%に改善しました。営業利益は安定しており、増加傾向を示しています。
純利益率とEPS: 純利益率は年々変動しており、2014年の40%から2022年の18%に減少しました。一方、EPSは成長し続け、2012年の$3.91から2022年の$6.17まで上昇しました。これは、株主への利益配分が増加していることを示しています。
ROE: ROEは安定しており、2012年の17%から2022年の32%まで成長しました。ROEの10年平均は20%になります。この数値は、企業が株主の投資に対して良好なリターンを提供していることを示しています。
株主への還元

P&Gは長い歴史を持つ企業であり、株主還元を重視していると思います。
配当性向は株主への還元率であり2022年だと利益の約58%が株主として戻ってきています。
株式買い戻しプログラムも積極的に行っています。 株式買い戻しは企業が自社の株式を市場から取得することを意味し、株主の利益を高めるための一つの手法です。
2023年4月には増配も発表しています。
EPS成長率からみる予想株価
年度 | EPS成長率(10年間) | EPS成長率(5年間) |
---|---|---|
2013年 | 3.91 | |
2014年 | 4.13 | |
2015年 | 4.30 | |
2016年 | 2.59 | |
2017年 | 3.94 | |
2018年 | 6.01 | |
2019年 | 3.92 | 3.92 |
2020年 | 1.56 | 1.56 |
2021年 | 5.24 | 5.24 |
2022年 | 5.89 | 5.89 |
2023年 | 6.17 | 6.17 |
10年後の予想EPSは9.74となります。
10年後の予想は、予想EPSを使用して計算します。予想EPSを現在のPERに置くことで算出できるとされています。
予想株価 = 9.74 × 現在のPER28倍
期待収益率は、10年間の成長率から求めることができます。
期待収益率 = (予想EPSの増加率の平均) / 現在の株価
計算から、10年後の予想予想結果は270.77となり、10年間の期待収益率は6.53%となります。
なお、最新のPERやその他の要素は計算に含まれていないため、予想や期待収益率は参考判断程度にしてください。投資を行う際には、さまざまな要素を総合的に考慮する必要があります。
2023年ガイダンス
IR上に公表されているガイダンスをまとめてみました。
項目 | 2023年度 |
---|---|
売上高の目安 | 前年度比約1%増 |
本業売上高成長の目安 | 前年度比約6%増 |
希薄化後1株当たり純利益成長率 | インラインから4%増加範囲 |
逆風 | 総売上高の伸びに対して5%ポイント |
税引き後約13億ドルの逆風 | 含まれる |
コモディティと材料費の上昇による逆風 | 約22億ドル |
税引き後35億ドルの逆風 | EPSの伸びに対して約24ポイント |
支払利息と受取利息の純影響 | 約1億2,500万ドル |
中核実効利益 | 約20% |
設備投資 | 純売上高の約4% |
フリーキャッシュフロー生産性 | 約90% |
考察予想 | 約90億ドル |
普通株買い戻し予想 | 74億~80億ドル |
- 成長の目安: P&Gは、売上高の目安を、前年度比1%減から約1%増にしました。 特に本業売上高の成長目安は、前年度比4-5%これは、P&Gが持続的な成長を追求し、市場シェアを拡大するための積極的な取り組みを行っていることを示唆しています。
- 逆風: コモディティと材料費の上昇などの逆風も存在します。また、コモディティと材料費の上昇による逆風は約22億ドルとなり、利益に約24ポイントの逆風をもたらします。
- 株主還元への取り組み: P&Gは、2023年も株主還元への取り組みを継続しています。約90億ドルの見通しと74億~80億ドルの普通株買い戻しが予想されています。これにより、株主への価値向上を図りながら、利益の一部を還元する計画です。
結論
決算情報を分析した結果、売上高は多少変動していますが、粗利率は安定しています。販管費率は改善され、営業利益は増加しています。利益率は一定の変動がありますが、EPSとROEは成長傾向になります。
また、10年後の予想株価は現在の価格の2倍程度ですのでこれを魅力的だとみるかどうかは個人差があると思います。また配当も2.5%ありますので配当を再投資すればリターンは変わってくると思います。
具体的な銘柄を書いておりますが、投資を推奨するものではありませんし、間違った計算をしている可能性もあります、。
あくまでも参考程度に見ていただければ幸いです。
ここまでご覧いただきありがとうございました。
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